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オペラシティで開催中の梅佳代展に行ってきた。いやー良かった。


彼女は石川県能登町(旧・柳田村)出身の写真家。僕は彼女の隣の市で生まれ育ったので特別な親近感を持ってます。
2010年に彼女の写真展で話す機会があり、珠洲出身と話すと、わざわざこの写真展のためにここまで来たの?という天然ボケをかまされました(笑)
詳細なプロフィールや受賞などはWikiでどうぞ。
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シャッターチャンス祭り in うめかよひるずにて 2010年


今回、美術館での展示は初とのことで期待。
展示内容は、

  • シャッターチャンス
  • 女子中学生
  • じいちゃんさま
  • 男子
  • のと

という構成。

「シャッターチャンス」

起きてから寝るまでがシャッターを押す範囲、という彼女独特の視点で構成される。「これだけカメラを手放さない写真家はいない」と都築響一氏に言わせたくらい、ずっとカメラを離さないとのこと。今回のメインイメージの女の子もこの作品から。
引用:「梅佳代展 UMEKAYO」


「女子中学生」


10年ぶりに公開した、専門学校時代の初期作品。大阪の写真専門学校時代に近所で仲良くなった女子中学生を部屋に招き入れて撮った写真で構成。思春期を迎えると恥ずかしいことだと思うんだけど、仲の良い女子同士と、独特のコミュニケーション能力でこういう表情を生み出したんだろうなと。

引用:『梅佳代展 UMEKAYO』@初台 東京オペラシティ アートギャラリー


「じいちゃんさま」


コーナーの一角を仕切り、彼女のおじいちゃんを中心に家族(+犬)の写真で構成。見てるだけで微笑ましく、懐かしくもあって家族っていいなと暖かい気持ちになれる。
今回の展示は写真集「じいちゃんさま」のその後の2008年から2013年の写真も掲載されています。ネタバレを書きたいところですが、笑いも涙も感動もあり、個人的に一番良かったのがこの展示でした。

引用:『梅佳代展 UMEKAYO』@初台 東京オペラシティ アートギャラリー


「男子」


いちやく彼女が有名になった作品「男子」から新しく構成されて展示。未発表はなかったかも。


「のと」


今回新しく発売された写真集「のと」より。彼女の地元・能登町を舞台に、家族や子ども、若者から大人まで。誰もカメラの前では気取らず、その本人がありのままに感じてしまう作品。僕が地元だからかもだけど、あの頃の中学生と変わらず懐かしい。なんとなく写真が嫌で顔を隠す仕草が印象的。

全部がそうだけど、彼女のスナップ写真は見たまんまの日常を、飾らない被写体でシャッターに収め、改めて可視化することで共感を得るんだなと。少しVOW的な要素はあるんだけど、きっとVOWでは掲載されない微妙なラインというか。でもそこには人を感動させる何かがありますね。

というわけで、梅佳代ファンは絶対に行ったほうがいいし、彼女を知らない人もとっつきやすい写真展です。
UMEKAYO 梅佳代展

蛇足:今回、彼女に影響されて50mmの単焦点レンズをセットして撮影モードを「P」にホワイトバランスもオートで撮ったけど難しいったらありゃしない。(冒頭のカンバン画像がそれ)

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